まずはLAN,WANを含めた「ネットワーク基盤」と、機器類の調達ルート等の「購買基盤」、そしてIT資産を管理する「資産管理基盤」、その上に「データセンターサーバ基盤」「セキュリティ基盤」を根本基盤として整備。これら根本基盤は、一気に理想形に引き上げるのは現状段階とコストを考えると難しい、かつ技術の進歩が目覚ましいIT分野では次々に技術の選択肢が増えて行く為、東南アジア域内全体の長期目標と各国各現地法人単位の具体的実行短期目標を立て、短期目標を順次着実にクリアする取り組みを実行し、都度結果を考察し、再度立ち戻って新たな短期目標を設定するという形で、永続的に実行のサイクルを回し続ける必要がある。
その為に、この実行結果をリアルタイムに可視化し、監視し、分析・評価する運用監視基盤を構築した。監視・分析・評価する目があるからこそ、実行を何度も繰り返す事が可能になる。その為、定期的な”KAIZEN”提案を行い、より良いIT基盤を構築する事を目的に、域内定例会を4半期毎に設定している。東南アジア地域各国KDDI担当者と我々山九のIT要員が一同に集まり、KDDIと山九の間で改善点を指摘し合い、次回定例会までに改善に向けて取り組む。動機付けにて改善のスパイラルは向上していく。
またそのサイクルを絶対に止めないことが重要であると考えている。この一連のサイクルが常例的に回り始め、協業パートナーによる能動的な関与が実現した時に初めて、我々山九のIT要員は「コアビジネスに対し収益貢献するために、新しいITサービスを創造する基盤、“攻めのIT”」に積極的に取り組む(これが山九IT要員の本業)事が可能になると考えている。